中型バイク免許とは?取得条件・費用・期間・教習内容を徹底解説

16歳になると、取得しようか悩むのが中型バイク免許です。スクーターとは違い、250ccや400ccのバイクに乗れるようになるため、バイク好きの人ならまずこの中型バイク免許の取得を目指します。
しかし、今まで免許取得をしたことがない人だと、費用や取得をするまでの流れが気になるはずです。そこで、自動車教習所や合宿免許と比較しながら、中型バイク免許の基本をご紹介します。

中型バイク免許の基礎知識・取得条件・運転できるバイク

中型バイク免許の基礎知

中型バイク免許の正式名称

中型バイク免許の正式名称は、「普通自動二輪車免許」。一般的に「中型免許」や「自動二輪免許」と呼ばれますが、ここではわかりやすく「中型バイク免許」と書かせてもらいます。
ちなみに、この中型バイク免許を取得すると、免許証には「普自二」と記載されます。AT車限定の場合、免許証には「AT車に限る」と記載されます。

 


中型バイク免許で運転可能なバイク

中型免許は、400ccのバイクまで運転が可能です。
400ccのバイクといえば、ヤマハのYZF-R3やカワサキのNinja400、ホンダのCB400SFなどが有名です。パワーが強く、重厚な排気音を楽しめるほか、近場からちょっと遠出まで手軽に移動できるのがメリットでしょう。


しかし、400ccは維持費もかかるので、250ccクラスのバイクも多くの人に選ばれています。
人気なのはヤマハのYZF-R25や、カワサキのNinja250など。バイク初心者でも扱いやすく、維持費も安い上、デザインや機能性も高いため、多くの学生に好まれています。

高校生でも取得できる?

中型バイク免許は16歳以上から取得できるので、高校生でも問題なく取得ができます。
卒業試験を受ける時に16歳になっていればよいので、16歳の誕生日前から入校ができる教習所もあります。

 

中型バイクと原付となにが違う?

原付免許と中型バイク免許の違いは、ズバリ、乗れる車種が大幅に増えることでしょう!
原付免許では50ccクラスしか乗れないため、スクーター以外は乗ることができません。少し前に流行ったビッグスクーターも、排気量は250ccなので原付免許での運転はできないのです。
しかし、中型免許を取得すれば、最大400ccのバイクに乗ることができます。大型バイクは男性なら誰もが憧れますが、維持費や購入費が非常に高く、さらにバイク初心者には扱いにくいため、「ちょっと手が出せないな」と思う人は多いはず。
しかし、中型免許であれば扱いやすい250ccから、ハイパワーな400ccまで乗ることができるため、「スクーター以外のバイクに乗りたい!」というバイク初心者の人にはちょうどいい免許といえます!
もちろん中型バイク免許を取得すれば、スクーターにも乗ることができます。「しばらくはスクーターに乗るけど、将来的には中型バイクが欲しいな」という人にもオススメの免許です。

憧れの二人乗りができる!

中型バイク免許を取得すれば、男性バイク乗りが一度は憧れる二人乗り、「タンデム」ができるようになります!
彼女を後ろに乗せ、綺麗な夜景や夏の輝く海を背景に、風を切ってバイクを疾走させる・・・まるで映画のワンシーンのようで、「初デートは絶対タンデム!」と考えている人も多いでしょう。
中型バイク免許を取得すれば、そんな憧れのタンデムがいつでもできるようになります。


しかし、中型バイク免許を取得したばかりの人ですと、タンデムをする上で1つ難点があります。それは、バイクの二人乗りは免許を取得して1年経過しなければできないということ。免許取得後にすぐタンデムをすると、検問などで捕まってしまう場合があります。


「1年経過していなくてもバレないでしょ」と思っている人もいるかもしれませんが、日頃から車両をチェックしている警官からすれば、バイクに乗っている人が初心者かどうかなど一目でわかります。彼女の前で違反キップを切ることになると、かなり恥ずかしいですよね。そのため、二人乗りをする時は必ず免許取得から1年経過した際に行いましょう。

タンデムするために選ぶべきバイクは?

女性とタンデムをする場合、相手の女性が好むようなバイクを選ぶのも忘れてはいけません。男性人気のバイクといえば、YZF-R25やNinja250などのスポーツタイプやフルカウルのバイクです。
しかし、これらのバイクは女性からすると、「シートが狭いし乗りにくい」「原色カラーがダサい」「ガチすぎて引く」といった悪い評価がされやすいです。女性にモテるためにバイクを買いたいなら、やはり女性ウケがしやすいバイクを選ぶほうが良いでしょう。


女性受けがしやすいバイクは、カラーが落ち着いていてオシャレなSR400、CB400SFなどがあげられます。王道アメリカンバイクのドラッグスター400も、後部席が乗りやすくデザインやカラーも「やり過ぎない」感じがするため、女性に好まれやすいバイクといえます。


最も女性受けがしやすいのは、意外にもビッグスクータータイプのバイクです。座席も柔らかく持ち手もあるため乗りやすく、多めの荷物も入るし音楽も聞けるなど、ツーリングをする上で最も快適なバイクといえます。
彼女をゲットするためにバイクを買うなら、見た目のカッコよさよりも、相手の女性がどう思うかを中心に考えて選ぶ必要があるようです。

 中型バイクの維持費|税金・保険料・燃費を解説

バイクの維持費はどれくらい?

バイクの排気量ごとにかかる税金

 排気量 自動車重量税 軽自動車税
50~125cc(原付) 0円 50cc以下は2,000円。91~125ccは2,400円
126cc~250cc 4,900円(取得時) 3,600円
251~400cc 1,900円(経過年月によって価格は変わる) 6,000円

自賠責保険

 排気量 1年契約/1年あたりの保険料 5年契約/1年あたりの保険料
125cc以下 7,500円/7,500円 16,990円/3,398円
126cc以上 8,650円/8,650円 22,510円/4,502円

中型バイク免許の取得方法と費用は?

免許の取得方法|教習所・試験場

方法1:教習所に通って取得する

初めて中型バイク免許を取得するなら、この教習所に通って取得する方法が一番です。
教習所の教官からバイクの乗り方を学ぶほか、学科講習によって道交法の知識、交通マナーなども学びます。
教習所には、公安委員会から指定を受けた「指定自動車教習所」と、それ以外の「届出自動車教習所」の2つが主に利用されます。届出自動車教習所は、仮免・本免の学科試験や実技試験、適性試験を試験場で受けなければならず、免許取得が難しいです。
指定自動車教習所は、本免の学科試験以外は試験場を利用しないため、免許を取得したことがない初心者向けです。合宿免許では、多くの場合この指定自動車教習所を利用します。

 

方法2:直接運転免許の試験場で試験を受けて合格する

方法2は、実技や講習を受けず、試験場で1発合格をして免許を得る方法です。
かつて中型バイク免許などを取得していた人が、再取得するためにこうした方法を取ることがあります。
方法2で免許を取得する場合は、届出自動車教習所を利用するのがおすすめです。技能教習や学科教習をほとんど受けずに済むため、通うことでの費用負担を大きく削減できます。

教習所の費用と日数|通学・合宿・一発試験

①教習所に通う場合

※那須自動車学校の場合
<免許なし/原付免許取得者含>

 コース名 スピードプラン 通学プラン
チャレンジコース 102,500円 134,113円
安心コース 114,000円  

普通免許所持の方

 コース名 スピードプラン 通学プラン
チャレンジコース 92,500円 83,738円
安心コース 104,000円  

②合宿の場合

※那須自動車学校の場合
<免許なし/原付免許取得者含>

  コース名 スピードプラン
チャレンジコース 82,500円
安心コース 94,500円

普通免許所持の方

  コース名 スピードプラン
チャレンジコース 92,500円
安心コース 104,000円

③一発試験の場合

    • 試験手数料・・・2,950円
    • 交付手数料・・・2,050円
    • 試験車使用料・・・1,550円
    • 取得時講習授業料・・・15,900円

費用をできるだけ安くしたいのなら、教習所選びは大事です。中型バイクの免許が取得できる教習所はこちらからどうぞ!

中型バイク免許の取得方法にはどのくらいかかるの?

費用も気になりますが、それと同じくらい気になるのが免許取得までの期間です。結論からいってしまえば、中型バイクの免許は最短9日で取得できます。合宿免許でも10日前後のカリキュラムで必要な単位を全て取得することが可能です。しかし、個人で最短取得を目指すのは難しく、大抵の場合は1か月前後書けて取得する場合が多いです。

 

中型バイク免許の取得期間・教習時間

MTとAT限定で異なるカリキュラム時間

中型バイク免許はMTかAT限定かで免許取得に必要な教習の時間が変化します。中型バイク免許取得のために必要な学科教習と技能教習の時間を見てみましょう。

車種 学科教習 技能教習 合計
MT 第一段階:10時間
第二段階:16時間
第一段階:9時間
第二段階:10時間
学科教習:26時間
技能教習:19時間
AT限定 第一段階:10時間
第二段階:16時間
第一段階:5時間
第二段階:8時間
学科教習:26時間
技能教習:13時間

教習所で受けられる授業ですが、技能教習は第一段階の場合1日に受けられる時間は2時間ずつ、第二段階は3時間ずつ(内一時間の休憩が必要)です。学科教習には制限がないので、教習所が始まる時間から閉まる時間までずっと教習を受けることも可能です。なお、学科教習も技能教習もその日に行う授業が決まっており、受けたい授業が実技と学科でかぶってどちらかしか受けられないというケースもあります。そのため、最短で免許を取得するためには綿密なスケジュール管理が必要になります。

 

また、授業を受けるには事前の予約が必要です。春休みなどの長期休暇は大勢の人が教習所にやってくるため、受けたい授業が満員で予約できない場合もあるので注意しましょう。
ちなみに、自動車免許を取得している場合技能教習は2時限減り、学科は1時限のみ受ければ修了とみなされます。

教習を終えたらテストがある

学科・教習のカリキュラムを全部終えたら後はもう免許をもらうだけ。というわけにはいきません。カリキュラムを全て取得し終えたら、今度は学んだことをきちんと覚えているかテストを受ける必要があります。技能の試験を修了検定、学科の試験を卒業検定といいます。修了検定は減点方式で行われ、合格ラインを下回れば不合格です。修了検定合格後はペーパーテストによる卒業検定が行われます。こちらも合格点を下回れば再度試験を受けなければなりません。修了検定も卒業検定も1日に1度しか挑戦できないので注意しましょう。

 

卒業検定が終われば、今度は免許センターでのペーパーテストを受けなければなりません。そちらも1日に一回のみです。この試験に合格すれば、中型バイク免許が交付されます!

中型バイク免許の技能教習|教習内容・期間・注意点

適性試験

適正試験では、視力や聴力テストのほか、色の色覚テストや、運転に支障のある身体障がいがないかなどを調べます。

視力テスト 両眼0.7以上、片目0.3以上(眼鏡やコンタクトの場合、眼鏡・コンタクトをつけた状態で両眼0.7、片目0.3以上)
聴力テスト 10メートルの距離で、90デシベルの警音器が聞き取れる(補聴器を使用している場合、補聴器をつけた状態で聞き取れること)
色覚テスト 信号の色でもある赤・青・黄色の識別ができる

第1段階

実技の第1段階では、基本的なバイクの扱い方を学びながら、教習所内にあるコースの走行練習を行います。
エンジンのかけ方や半クラッチの仕方などを学んだ後、教習所内でコースを走りながらギアチェンジやライン取りなどを身につけていきます。教官は後ろを走行し、操作方法などを丁寧に指導します。
第1段階では、技能を9時間、学科を10時間学びます。

第2段階

実技の第2段階では、検定コースをメインに走行技術を磨きます。
S字・8の字・スラローム・坂道発進・クランク・急制動など、実際の道を走行する時に出くわすかもしれない状況をシミュレーションしながら、走行の練習を行うのです。
第2段階では、技能を10時間、学科を16時間学びます。

ココに注意!教習所で立ちはだかる難関コースとは

難関コースその1:一本橋

幅が30cm、長さが15mの板の上を走行するコースです。幅が狭いため時間をかけて走行したいところですが、7秒以内に走行するという時間制限があるため、速度には注意しなければいけません。


〈攻略のコツ〉
板の上に乗る時は手前の端をよく見て、車輪が乗った後は反対側の端だけを見て走りましょう。
初心者の場合、慎重にバイクを板の上に乗せるためにゆっくり侵入しようとしますが、速度が遅すぎるとバランスが取るのが難しくなるため、板から脱落してしまいます。

板に車輪を乗せる時は、気持ち速めに「スッ」と乗せましょう。車輪が2つとも乗れば、半クラを維持したままハンドルを左右に細かく切りながらバランスを取ります。リアブレーキを駆使することで、スピードを維持しながら慎重にコースをわたれるでしょう。

難関コースその2:スラローム

スラロームとは、スケボーなどの練習でおなじみの、一定間隔に置いたパイロンの間を左右ジグザグに走るコースです。1本橋と同じく、7秒以内に走行するという時間制限があります。


〈攻略のコツ〉
スラロームはセカンドギアのまま中央から侵入し、最初のパイロンがきた時にアクセルを戻します。
アクセルを戻した時、素早くリアブレーキを踏みます。バイクが止まらないくらい「チョン」と軽く、しかし素早く踏むことがポイントです。
この操作をすることでバイクが傾けやすくなります。顔を曲がりたい方角へ向けると、その方角へとバイクが自然にターンできるようになるため、目線を次のパイロンへ向けながら一つひとつターンしていきましょう。

難関コースその3:急制動

急制動とは、40kmの速度でブレーキをかけ、ブレーキをかけてから11mまでに停止するという教習です。一見簡単そうに見えますが、転倒の恐怖に耐えながら、指定速度や制動開始地点を確認しつつ、決められた距離までに止まらなければならないため、初心者にはハードルが高いのです。


〈攻略のコツ〉
侵入スピードをあえて42kmくらいにして、徐々に速度を落とし、制動開始地点までに40kmになるように操作しましょう。
ブレーキは前輪がパイロンに差しかかる時に行い、フロントとリアブレーキを比率7:3でかけながら行うと良いでしょう。

卒業検定

第2段階まで終えた後、これまで得た技術を全て発揮する卒業検定が受験できるようになります。
卒業検定は減点方式で行われ、持ち点である100点からミスをするたびに徐々に減らされていきます。70点以上が残っていれば晴れて合格となり、教習所から卒業証明書が交付されます。

中型バイク免許の取得の流れ|免許センターでの手続き・有効期限

免許センターの流れと免許取得の有効期限を知っておこう

①免許取得の有効期限

教習期限 9ヵ月(教習開始日より二段階の修了まで)
検定期限 3ヵ月(二段階終了日より卒業検定合格まで)
卒業証明書有効期限 1年間(1年の間に、運転免許試験場で適正検査・学科試験に合格する必要があります。)

②教習所を卒業した場合の免許交付までの流れ

必要なもの
    • 印鑑
    • 筆記用具
    • 手数料3,800円
    • 教習所の卒業証明書
    • 証明写真1枚
    • 本籍記載の住民票
受験の流れ
    1. 適正試験
    2. 学科試験60分
    3. 合格した場合、合格者講習に参加
    4. 免許証用写真撮影
    5. 免許証交付
  • ③一発試験の場合

    必要なもの

      • 印鑑
      • 筆記用具
      • 証明写真1枚
      • 本籍記載の住民票
      • 本人確認書類(住民基本台帳カード、パスポートなど。場所によっては学生証でもOK)
    受験の流れ
      1. 適正試験
      2. 学科試験
      3. 学科合格後、技能試験予約
      4. 技能試験
      5. 取得時講習(実技3時間)
      6. 応急救護講習(座学3時間)
      7. 免許証用写真撮影
      8. 免許証交付

バイクの免許を取得してツーリングに出かけよう!

無事中型バイク免許を取得した後は、いよいよお気に入りの愛車で走ることができます!
原付バイクや自転車に比べ、行動範囲が一気に広がるため、遠出してツーリングに出かけることもできるでしょう。スクーターでは感じられなかった振動や音を楽しみながら、ぜひ楽しいバイクライフを楽しんでください。

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